「わが家の子育てに、鍼灸があるという安心感」 〜小児はりと、お母さんの笑顔の話〜


娘がまだ赤ちゃんだったころ、夜泣きやお腹の張りでぐずぐずすることがありました。
初めての子育てで、私たちも手探りでしたが、夫婦ともに鍼灸師だったことが、思いがけず大きな支えになりました。

眠れぬ夜には、小児鍼(刺さないやさしい鍼)でそっと背中をなでたり、棒灸でお腹をあたためたり。
不思議なくらいスッと落ち着いて、またぐっすり眠ってくれる。
「これがなかったら…」と思うこと、正直何度もありました。


小児鍼やお灸って、こんなにやさしいんです

鍼やお灸というと「痛い」「熱い」というイメージを持たれる方もいますが、小児鍼や棒灸はまったく違います。
・鍼は刺しません。
・お灸はじんわり温かくて、ほっとする感覚です。

体調の変化が激しい子どもたちには、やさしく、でもしっかり効いてくれるこのケアがぴったり。
風邪をひきにくくなったり、夜ぐっすり眠れるようになったり、情緒が落ち着いたり…。
そんな変化が見られるたびに、「鍼灸って、家族を守る道具にもなるんだな」と実感しています。


でもね、本当に大事なのは…

実は、子どものケア以上に私たちが大切にしているのは、お母さんのケアです。

「子どもの体調が悪いとき、いちばん疲れてしまうのはお母さんだよね」
これは、私たち夫婦がよく話す言葉です。

夜中に抱っこ、授乳、看病…。
お母さんは家族の太陽のような存在なのに、休むことができない。
そんなときにこそ、鍼灸で“心と体をゆるめる時間”が必要なんです。

「私が元気になったら、子どもにも笑顔でいられる」
その感覚、すごく大事にしてほしいと思っています。
だってそれは、家族みんなの笑顔につながる必要経費だから。


家族にとって「安心」があるということ

わが家では、娘に小児鍼をしたあと「気持ちよかった~」とニコニコして寝ていく姿を見て、
親の私たちの方がホッとしてしまうことが何度もあります。

「いざというとき、どうすればいいかわかる」
「ケアできる手段がある」
そんな安心感が、家庭の中にあるって、本当に大きいです。


子どもの夜泣きや疳の虫、なんとなく体調が不安定なとき。
そして、お母さん自身の肩こり、疲れ、気持ちの揺れ。
それらすべてに、鍼灸という選択肢があることを、どうか知っておいてください。

親子ともに、心地よく、笑顔で過ごせる時間が増えますように。
そんな願いを込めて、今日も鍼を持っています。

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