ホラー映画好きのトシ先生が、独断と偏見で診断と鑑別をした「ホラー映画で学ぶ東洋医学」シリーズ。今回は第9回。ホラー映画の大御所の一人”身体は人形、中身は大人”の、『チャイルドプレイ』より「チャッキー」さんです。
2019年最新作が上映され、更に進化しています。
警察に追い詰められた殺人鬼が謎の魔術で人形に魂を写すとこから始まります、アンディ少年が誕生日にプレゼントとしてもらった「グッドガイ人形」、実はその人形が殺人鬼の魂が入った「チャッキー」さんだったのです。
「チャッキー」さんが人間に戻るために奮闘するお話です(やり方が良くないですが)。実は人形が意思を持つお話、「トイストーリー」の男の子もアンディです。
「トイストーリー」は1995年、「チャイルドプレイ」は1988年なので、チャッキーさんの方がウッディとバズより先輩なんです。
では「チャッキー」先輩を独断と偏見で診断、鑑別していきましょう。
実は、人形なのに「恋人」も「子供」もいます。人形ですが刺されれば血も出ますし、感覚もあるので、鍼は出来そうですね。
「チャッキー」先輩はテンションが高く、笑いながら暴れたりします。
東洋医学で過剰な「喜び」は「心」に影響し、「気緩み」から「気滞」が生まれている様に思います。喜び、浮かれていると「気」が緩み過ぎて、血や津液の循環不全が起こり、更に心のコントロールが損なわれます。
東洋医学で「気」は、血や津液を巡らせたり、臓腑の元「気」をになっていたり、とても重要です。
東洋医学はバランスが大事。
「気、血、津液(血以外の水分)」や臓腑や感情のバランスが大切なんです。
実際「チャッキー」先輩は油断して「気が緩んで」度々痛い目にあってますので、「気」を引き締めて気持ちを落ち着かせましょう。
「チャッキー」先輩は人形なので全身の気の巡りが悪そうです。食欲はわかりませんが、気の流れが悪いと胃腸の不調にもなります。
陽経の胃の金穴や合穴や、(ツボが連なったのが「経絡」。そして経絡という道の中には使い方には特徴を持ったツボがいくつもあるんですね。)胃の経絡の通り道のスネの際に、鍼で刺激して胃の「気」の循環を巡らせたいですね。
「気」といえば肺の経絡も忘れてはいけません。肺の経金穴、合穴、募穴を確認し、全身の「気」の通りを良くします。その他の経絡の「気(金)穴」もチェックしましょう。
苦い食べ物も収斂(引き締める)作用があり「気」を引き締め「心」を補い、「熱」をとる作用があります。
ピーマンやゴーヤ、春菊などを食べるのも効果的ですね。
そもそも、人形に魂を移してしまったのが失敗ですが、この際「チャッキー」先輩をしっかり治療できれば、トイストーリーとのコラボも夢ではないかもしれませんね。