#鍼灸治療 #長野式 #オーダーメイド治療
こんにちは。院長の岩島です。
と言いましても、当院は皆、「岩島」です。
妻と実弟と3人で営んでいるので。
それはいいとして、
わたし、鍼灸師や医療従事者の方対象のセミナーなども
開いていたりします。
鍼灸にも流派がありまして、
「長野式」という鍼灸治療の流派の講師なのですね。
今回、その長野式治療をはじめとした
当院の治療の軸となる考えを述べさせていただきます。
鍼灸治療というと、
痛いところに鍼を打つ。
症状のあるところにお灸をすえる
こういったイメージを持つ方が大半じゃないかと思います。
事実、そういった治療もあります。
でも、うちの院ではいきなり痛いところに行なうのは
ナンセンスと考えています。
もちろん、それで良くなる人だっています。
でも、それで良くなるのは症状が軽い人です。
直接患部(痛いところ)に打って鍼治療が効果を出すメカニズムも
科学で証明だってされています。
(詳しくは、別の記事で)
じゃあ、効くんじゃないか。なんでナンセンスなんだ?と。
わたし自身、長野式治療を始める前は、患部に直接打つ治療をメインで
行なっていました。でもあまりに人によって効果に差が出るので、
その差を何とかして埋められないものだろうかと悩んだものです。
そう、鍼治療は効果に差が出るものなのです。
なぜかって??
それは明確な理由があります。
例えば、
血液は栄養のかたまりですよね。
それが十分に全身を滋養している人と、
不十分な人を比べたら、どちらが元気でしょう?
言い方をもう少し砕けたものに替えると、
血液がちゃんと廻っている人とそうでない人。
どちらの方が治りやすいかを比べた時に、
わたしの経験上、ちゃんと勢いよく廻っている人の方が
治りやすいです。
他にもあります。では自律神経の話をしましょう。
(「自律神経」というと、心の問題とイコールで考えてしまう方が
たまにいらっしゃいますが、自律神経=心 ではないです。
自律神経は実際に存在する神経です。その話も別の記事で。)
自律神経は、
おおまかに2種類。
(細かくいうと、2種類ではないという話もありますが)
活動する時に働く交感神経と、
休息する時に働いている副交感神経ですね。
ヒトの身体の仕組みでいうと、
この2種類の神経とホルモンがうまく指揮して
生命活動を支えています。
運動している時って
心臓が激しくドックンドックン言いますでしょ?
これは、交感神経が働いて、運動に適した身体の状態にするために
心臓を激しく動かして、全身に血液を送り出そうとしているわけです。
運動するエネルギー源を全身に送るということです。
食べ物を食べると勝手に胃が動いて、腸が栄養素を吸収して
くれてますでしょ?
それは、副交感神経が働いて、消化吸収を促進してくれているわけです。
痛いところがあっでも、寝たら治ってた。
そういうこと経験してますよね?
それは、ちゃんと副交感神経が働いて、身体を治すシステムが
治してくれているんです。
はい、では交感神経が強く出過ぎている方の場合、
果たして、ちゃんと治りますでしょうか?
我々鍼灸師は治療の指標として、脉(みゃく)を診ます。
脉がバクバクと早すぎたとしたら、それは
先ほども話しましたが、交感神経が強く出ている証拠です。
早い以外にも、交感神経が強く出ているなということを教えてくれる
脉はいくつかありますが、その話もまた別の記事で。
治療に来て、緊張していて、そういう脉が出るということも
あるかもしれませんが、ベッドに横になっている状態でずっと
交感神経が緊張しているというのは、普通ではないです。
果たして、その状態の方は治りやすいでしょうか?
ここで先ほど述べた、「治療効果に差が出やすい」というのは
こういうところです。(他にもいっぱい理由はあります)
だから、大事なのはいきなり悪いところに鍼を打つのではなく、
「下ごしらえ」が大切なのです。
最終的に悪いところにも触りますが
まずは、血液循環を促して、身体が滋養されやすい状態にしてから
痛いところに向かったり、
交感神経のひどい緊張を和らげてから
痛いところに向かう、という
下準備、下ごしらえを済ませてから
治療をするということです。
料理にも似てます。
素材の状態が良ければ、そのまま食べても美味しいですが
素材に状態によっては、下処理してあげないと
美味しく食べられない、そんな食材もありますよね。
こんな言い方されて嬉しくない方もいるかもしれませんが
なかなか治らない方というのは、
つまり素材の状態があまりよろしくないということです。
そこから、治療をするというのが、
正しい医療の形だと当院では考えています。
今回はざっとですが、
今度、もう少し詳しく書こうかと思います。
(なかなか忙しくてブログ書けてませんが( ;∀;))