ゲルの布は
染め職人ハラマサキ君に
お願いして染めて貰っています。
陣馬山と伊那谷二ヵ所の山に囲まれた工房で
マサキくんと奥さんの香苗ちゃんが
生み出す【山ノ音光(ヤマノネコウ)】 の作品は
私も愛用させて頂いています。
![](https://mammaru89.com/wp-content/uploads/2023/12/ゲル布のこと-800x600.webp)
![](https://mammaru89.com/wp-content/uploads/2023/12/ゲル布のこと2_170815-800x600.webp)
今回はゲルの布。
そもそもゲル用の特殊な布に
伝統的な藍染めや柿渋を施そう!
という人がおそらく世界中探しても
他にいないので・・・
頼んだ私たちも
頼まれたマサキ君も初めて。
染物には難しい素材の布を
しかもかなり大きいサイズの布を
全て手作業で染める。
本当に気が遠くなるような作業なのですが
染め職人のプライドをかけて
彼は引き受けてくれました。
![](https://mammaru89.com/wp-content/uploads/2023/12/ゲル布のこと3_170815.webp)
今も染めと布と戦ってくれています。
※これからここに載せる内容は
彼とのメッセージでのやりとりの一部です。
![](https://mammaru89.com/wp-content/uploads/2023/12/ゲル布のこと4_170815-800x1081.webp)
6月5日
竹ひごの先に針がついている伸子を使って
布を軒下に吊って、柿渋染め開始。
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6月20日
乾いた生地に染めると、ムラになるので
生地をよく濡らして
柿渋は、原液ではなく
薄く希釈したものを
何度も重ねながら
濃度を調整します。
乾いていない状態で太陽光にさらすと
ムラになるので日影で乾かします。
太陽光に何週間も、晒すと
色が濃くなる。
外で使うものだから、
色の変化みながら
10回くらいは重ねようか。
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辰野は、標高840メートルで
陽射しがつよく
柿渋もよく反応してくれてます。
薄めの柿渋7回重ね
赤が強い柿渋色になってきました。
ただ、太陽光当たりっぱなし、排気ガス、雨を考えたら
どんなに濃い柿渋も、日焼けで薄くなるので
八回目から、お羽黒液で媒染して染めています。
鉄媒染の方が太陽光に強くカビにも強いのだけど
色が重い印象になるので
柿渋の色をそこなわず
白生地、藍生地とバランスらがあうように
焦茶色に仕上げています。
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柿渋7回の色
赤褐色で良い色だけど、
木材など過去に塗装したとき、段々薄くなったので、この、焦茶さらに柿渋重ね
最後は、濃い柿渋で幕を貼ってあげます。
濃い色最初からやれば早いけど
幕が強いとそこから割れができるのと
薄い柿渋を重ねたほうが
より美しく、より柔軟に強い生地に、仕上がり
幾重にも重ねた、柿渋の層が大事なので、
手間と時間を大事に染めています。
陣馬は山からの湧き水は
カルキも少なく軟水なので
とにかく洗い、すすぐ、うちの染めのやり方には
とても経済的で、水自体も藍にばっちりなんだけど
この雨不足のせいで断水。
すすぎ命の藍染め作業ができずにいます。
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恵みの雨を待ちつつ今できる、柿渋作業をしています。
お日様の力、必要だし
天からの雨も必要
どちらも必要
不便より、有りがたさがまし
喜びがおおいよ。
ほんとに、
面白いね
6月22日
昨日の雨で3日ぶりに蛇口から水がでました。
天の恵み有り難い。
ただ、まだ心配なので藍染めはストップしてます。
今日は、曇りで柿渋日和なので
午後柿渋やってました。
鉄媒染液と柿タンニンが結合して
なんとも、いえない
深く肉厚で美しい
染めになってきた。
柿渋で固くなっているんだけど
不思議と柔らかさを感じる布になったよ
まるで、
生き物の皮膚のような
植物の樹皮のような。
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![](https://mammaru89.com/wp-content/uploads/2023/12/ゲル布のこと10_170815-800x1081.webp)
![](https://mammaru89.com/wp-content/uploads/2023/12/ゲル布のこと11_170815-800x592.webp)
左の柿渋+オハグロ液は合計13回
右の柿渋のみは5回。
よく、考えりゃ
綿と柿。
そこに、鉄が入って
より生命力が入る。
おもしろいね。
5行が全部入っているのもなんかいいよね。
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東洋医学の五行論では
木火土金水すべてが揃うと
気がスムーズに流れると考えます。
想い、愛、エネルギー
全てが込められていて
なんとも有難い。
松戸の岩島ゲルには
全てストーリーがあります。
ゲルのパーツ1つ1つに
職人さんの技術と想いが込められています。
ただのコミュニティースペースではなくて
どうしてもそうしたかったのです。
このブログのカテゴリー【@ゲル】に
今までの過程を載せていますので
良かったら読んでみて下さい。
これからこのゲルが
皆さんに愛されて、末永く利用して頂けることを祈って
今、ゲル設営準備作業を行なっています。
当初の予定より時間はかかっていますが
私たちはこの手間とかかった時間は決して無駄ではなく
必要な時間だと思っていますので
楽しみに待っていて下さい。
きっと見たことのない
体感したことないスペースが
出来ます(*^-^*)
そして
いよいよ来月再始動します。
ゲル作業日程決まりました。
★9/22(金)~9/24(日)
★10/7(土)~10/9(月)
※10/9(月)祝日 体育の日(午後~)
ゲル設営イベント開催します。(遂にゲルのパーツを組み立てて設営です!)
次の投稿でもう少し詳しく告知致します!
お楽しみに!